ゆいブログ ホーム ゆいブログ すけっず すけっず 2017.12.06 ゆいブログ 未分類 今年も残す事、後僅かになりました。 毎年の事ですが、今年もがむしゃらに走り続けて 気付いたら、あっという間に1年経ってしまいました。 今年もホントに多くの患者様と出会い、多種多様な病気と闘って来ました。 思い返して、中でも特に多かったと感じたのが この病気「SCCEDs」です。 眼科疾患で、そこまでメジャーな病気では無いんですが 今年は恐らく、二桁に近い患者様を治療させて頂きました。 この病気、正式名を 「突発性慢性角膜上皮欠損」と言います。 なんやら難しい漢字が並んでいますが、簡単に訳すと 「突然起こって、めちゃめちゃ治りが悪い角膜の傷」です。 この病気、厄介な事に ただの角膜の傷とは、全く異なり 角膜の表面の薄皮が「ささくれ」みたいにめくれてしまうので 単純な点眼治療のみでは、簡単に治りません。 物理的にその「ささくれ」を剥がし取る事が必要になります。 その方法として、先ずは 綿棒や 歯を割る時に使用する、ドリルの先端で擦ります。 それでも治りが悪い場合は 角膜切開を行います。 角膜に新鮮な傷をわざと作り 治り難い部分の、再生と接着を促すという方法です。 このやり方にも 針で細かい刺し傷を作る方法と 針で格子状に切開する方法の 2種類あります。 (この2つの方法とも、通常は全身麻酔ではなく、点眼麻酔のみで行えます。) 当院では、内科治療(点眼、内服薬)に加え 上記の外科治療、全てを駆使して治療します。 幸い、今迄の患者様は全て完治してくれましたが 治療が1~2ヶ月の長期に渡る事もあり、 頻繁な通院と家での頻回な点眼が必要不可欠です。 飼い主様との「ゆいまーる」が特に大事な病気なんです。 年々、治療する困難な病気のレベルが上がっていますが それと共に飼い主様との「ゆいまーる」の絆が、いかに大事か身に染みて感じます(ФωФ)